Thursday, April 2, 2009

Au Revoir Les Enfants in Japanese - 「さよなら子供たち」

Here’s a treat: the review of Louis Malle’s Au Revoir Les Enfants which Aki has graciously translated into Japanese:

今夜、見たのはルイ・マル監督の第二次大戦を素材にした「さよなら子供たち」だ。

ジュリアンは13歳くらい。彼の両親は金持ちで、ジュリアンはカトリックの私立学校に通っている。1944年1月の話だ。

彼のクラスに新しい生徒が入ってくる。他の子供たちはこの新しい生徒につらくあたる。実際、生徒達は皆、小さな、ならず者っていう感じで描かれている。ジュリアンも彼に対して意地悪い態度をとるが、一緒にいろいろやっているうちに、ふたりはだんだん仲良くなって友情を育む。だがジュリアンは友人になった生徒の持ち物をこっそりチェックして、彼が本当は、牧師が隠しているユダヤ人の子供であることを発見する。

秘密を共有したことで、二人はもっと親密になる。が、そこでドイツ人がやってくる。ユダヤ人は、学校にかくまわれていたユダヤ人の生徒三人と、牧師を探し出し、彼らを逮捕する。そしてジュリアンは連れて行かれる友人に、さよならと手をふる。後日、ジュリアンは、彼の友人は、残りの二人とともにアウシュビッツの収容所で死んだこと、牧師は別の刑務所で死んだことを知ることになる。「40年たった今でも、その日を忘れる事はない。」

技術的には、特にものすごく突出して素晴らしいってことはない。シナリオは特にストラクチャーがなく、シーンが積み重ねられているといった印象。ドラマの核をなしているのは、二人の少年が対立するライバルから友人になるという部分だ。幾つかのサブプロットもあるが、それは当時のフランスの事情だ。

子供の視点は素晴らしくよく描かれている。派手さのない、堅実な語り口。フォーリーとループとアンビアンスで再構築された音のつけられた場面のサウンドトラックも遜色ない。印象的なのは、子供たちが森で戦争ごっこをするシーンだ。ジュリアンと友人達が道に迷うが、宝物を見つける。でもあたりが暗くなってきて、森には狼がいるかもしれないという不安に皆がおそわれる。でも森は静かだ……。そのシーンは全部、フォーリーで音がつけられているが、ものすごくうまくできている。フォーリーとルーピングがちょっと過剰かもしれないが、映画関係者以外は気づかないだろう。

非常に人間的な映画。子供たちを裏切る男さえ、上手く描かれていて、彼がなぜ子供たちを裏切ったのかが理解できるよう描かれている。彼に同情してしまうくらいだ。ルノアールが言っているように「誰にでも理由はあるのだ。」

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